運動誘発性虚脱
対象
遺伝形式
劣性遺伝(潜性遺伝)
概要
1歳前後から症状が現れはじめます。激しい運動の5分-15分後に歩様が不安定になり、次第に後肢の運動が制御不能になります。症状は5分から10分程度続きますが、通常は発症後30分程度で回復します。しかし、発症により死に至ってしまう個体もいるため注意が必要です。ホモ接合体で変異を持っている全ての個体が発症するわけではなく、その発症率は8割程度といわれています。
予防と対策
日常生活を送る上で大きな支障はありませんが、散歩中やドッグランでの激しい運動は控えてください。また、過度に興奮してしまったり、高温環境におかれた場合に症状がでやすくなるため、動物がストレスのかかりやすい環境に置かれないよう配慮してください。
参考文献
Patterson EE et al.(2008) ""A canine DNM1 mutation is highly associated with the syndrome of exercise-induced collapse"" Nat Genet.40(10):1235-1239.
Taylor SM et al.(2008) ""Exercise-induced collapse of Labrador retrievers: survey results and preliminary investigation of heritability"" J Am Anim Hosp Assoc.44(6):295-301.