コバラミン吸着障害(Cubilin欠乏症)
対象
遺伝形式
劣性遺伝(潜性遺伝)
概要
正常な生命活動の維持に必須なコバラミン(ビタミンB12)を消化管から吸収できないため、罹患犬は幼少期から発育不良を示します。症状は生後3〜6ヶ月より発熱、倦怠、食欲不振、嗜眠、嘔吐、下痢、脱毛、てんかん発作といった多様な症状があらわれ、次第に体重が減少します。また、貧血のほか、血液中の白血球や血小板も減少します。早期に治療されない場合予後は不良です。
予防と対策
定期的にコバラミンを補充すれば、罹患犬であっても日常生活を送ることができます。通常の経口薬ではコバラミンを体内に吸収できないため、2週に1回、皮下注射によってコバラミンを補充します。
参考文献
Drögemüller M et al.(2014) "A frameshift mutation in the cubilin gene (CUBN) in Beagles with Imerslund-Gräsbeck syndrome (selective cobalamin malabsorption)" Anim Genet.45(1):148-150.