概要
Ⅶ型糖原病とも呼ばれる遺伝病です。罹患犬はホフホフルクトキナーゼと呼ばれる酵素が欠損し、生後5ヶ月頃より軽度の溶血性貧血と持続性の血色素尿を呈します。特に激しい運動をした後や、高温環境に暴露されると赤血球の破壊が進み、症状が激しくなります。生涯にわたって血色素尿は持続しますが、致死的ではありません。
予防と対策
本疾患に対する有効な治療法はありません。貧血が進行しないよう、過度な運動は避け、猛暑環境には長時間暴露させないでください。また、キャリア個体同士の交配は避けてください。
参考文献
Smith BF et al.(1996) "Molecular basis of canine muscle type phosphofructokinase deficiency" J Biol Chem. 271(33):20070-20074.
Giger U et al.(1985) "Inherited phosphofructokinase deficiency in dogs with hyperventilation-induced hemolysis: increased in vitro and in vivo alkaline fragility of erythrocytes" Blood. 65(2):345-351.