先天性甲状腺機能低下症/クレチン症
対象
遺伝形式
劣性遺伝(潜性遺伝)
概要
甲状腺ホルモン(T3、T4)の産生に必要なタンパク質が先天的に欠損しているため、罹患犬は生後から顕著な成長遅延を示します。正常な同腹子と比べて身体が小さく、目や耳が開くのが遅く、活動性も低いため、適切な治療を受けない限り生後3週間以内に死んでしまう個体もいます。また、トイフォックステリアの先天性甲状腺機能低下症では、左右の甲状腺が腫大し、被毛が軟らかくなるといった特徴があります。
予防と対策
甲状腺ホルモンの補充療法によって治療しますが、早期に治療を始めない限り骨格の形態異常などの障害は残ります。
参考文献
Fyfe JC et al.(2003) "Congenital hypothyroidism with goiter in toy fox terriers" J Vet Intern Med. 17(1):50-57.