白血球粘着不全症
対象
遺伝形式
劣性遺伝(潜性遺伝)
概要
白血球の一つである好中球の機能不全により、重度の免疫不全に陥ります。特に細菌への易感染性を示し、生後数週間の幼犬期の頃から発熱、臍帯炎、歯肉炎、リンパ節の腫大、好中球増加、骨髄炎などの感染症を示します。多くの場合は6ヶ月齢ほどの早期に死亡します。
予防と対策
本疾患に対する有効な治療法はありません。罹患犬が感染症にかかった場合、支持療法として抗生物質による治療がされますが、一般に治癒率は低く、予後は不良です。
参考文献
Kijas JM et al. (1999) "A missense mutation in the beta-2 integrin gene (ITGB2) causes canine leukocyte adhesion deficiency" Genomics. 61(1):101-107.
Bauer TR Jr et al.(2008) "Successful treatment of canine leukocyte adhesion deficiency by foamy virus vectors" Nat Med.14(1):93-97.