概要
グリコーゲンを分解する酵素が欠損し、肝臓、腎臓、筋肉、脳など全身の様々な部位にグリコーゲンが蓄積してしまう遺伝性疾患です。罹患犬はグリコーゲンがうまく利用できず血糖値が低下し、痙攣などの神経症状が起きる場合があります。適切な医療介入が行われない場合、罹患犬は死産、または多くは離乳期までに死んでしまいます。
予防と対策
本疾患に対する有効な治療法はありません。低血糖を予防するため30分毎に食事を与える必要がありますが、そのような食事療法を行なっても6ヶ月程度までしか生き延びられません。
参考文献
Kishnani PS et al.(1997) "Isolation and nucleotide sequence of canine glucose-6-phosphatase mRNA: identification of mutation in puppies with glycogen storage disease type Ia." Biochem Mol Med.61(2):168-177.
Specht A et al. (2011) "Glycogen storage disease type Ia in canines: a model for human metabolic and genetic liver disease." J Biomed Biotechnol. 2011:646257.(Review)